Al Goreは地球温暖化問題の活動で有名だけど、「あちら側」の構築のきっかけを作った人でもある

(タイトルは後からつけたおもいつきです。エントリ内容と直接の関係はないのであしからず。)

「あちら側」にあるネット世界は、「仮想」「サイバー」の世界のように思ってしまうが、その正体はサーバー群なわけで、サーバー君たちはカスミを食って生きているわけではなく、熱を冷却する分も含めた、膨大な電力を食っている。で、電力はカスミからできるのではなく、石油を燃やして作るのが大半なので、アメリカでもここしばらく、石油の値段が上がって電力コストが上がるにつれて、データセンターのコストが上がっている。グーグルやマイクロソフトなどが、巨大なデータセンターをオレゴン州某所に建てているが、とにかく電力コストの安いところ・・・と必死になってやっているのだ。で、日本でも(新聞では、温暖化対策、となっているけれど、なにしろ)消費電力対策のために、サーバーを地面に埋めるという構想がある、ということらしい。

「あちら側」の物理的限界 - Tech Mom from Silicon Valley

最近のサーバはとても大飯喰らいなので、電源の問題は色々と取り沙汰されている。はてなも電源容量優先でCPUを選んでるみたいだし。ちょっと前の仕事先で、威勢のいいコンサル会社が、「ブレード+仮想化でTOCの削減を!」と息巻き、技術的な話に疎い担当者は言われるがままにそれを鵜呑み。結果は「設置できるデータセンター探しが大変、運用方法が変わって現場が大混乱、ラック当たりの電力量が大幅増なのでTOCはむしろ上がってる」などなど、散々な状態になったのが、少し懐かしい。

データセンターを地下に埋めるとなると、とう道から直接引き込める分、回線は品質上がるかも。大容量電源を地下に引き込むのは大変そうだ。直流電源対応電源ユニットで電源容量減、という話もあったけど、焼け石に水と判断された、ってことなんだろうか。

いずれにせよ、今でさえ「建物の外に出ないと天気や時間の経過が体感できない」のがデータセンターでの仕事だが、これからは「地上に上がらないと天気や時間の経過が体感できない」のがデータセンターの仕事、ということになりそうな予感。

大きな流れは止められないので、いずれ「あちら側」の物理的限界すら取り払うようなブレークスルーが現れるのでしょう。100万人のキャンドルナイト*1に参加することで、止まらない電力消費に少しは逆らってみようかと思う。

See Also:
地底空間にデータセンター建設、サンやIIJなど12団体がプロジェクト - Internet Watch(日経のサイトが重いので、インターネットWatchで代替)

エントリーの内容とは関係ないけれど、引用元エントリーの「日経の一面トップに」が目に入った時点で「ふ〜ん、新聞ネタか」と思って、エントリ読むのを後回しにした自分に少なからず驚いた。5年くらい前は、毎日日経をはじからはじまで読むような生活してたのに。すごい変わりよう。

*1:今年は12月22日