ノルウェイの森

何組もの三角関係が出てくる。主人公と親友の『キズキ』とキズキの幼なじみの『直子』の三角、主人公と直子と緑の三角...これら含め、その他いくつかの三角関係が、死をきっかけに展開、終焉する。とても物悲しい一冊。タイトルの元ねた、かつ本文中にも何度も出てくるBeatlesの曲、Norwegian Wood。副題が This Bird Has Flown(鳥は飛んでいった)。飛ぶ鳥の跡に残った主人公と緑はどうなるんだろう。

この本を読んだのは何年ぶりだろう*1。寒い日に紅茶を飲みながら読んでいると、とても切ない気分になりました。最後の方に出てくる主人公に向けたアドバイスに少し救われたので、引用しておきます。

だからあなたは誰にも遠慮なんかしないで、幸せになれると思ったらその機会をつかまえて幸せになりなさい。私は経験的に思うのだけれど、そういう機会は人生に二回か三回しかないし、それを逃すと一生悔みますよ。

ノルウェイの森 上 (講談社文庫)ノルウェイの森 下 (講談社文庫)

*1:出版は1987年